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東京高裁平成25年6月19日(さくらサイト詐欺認定判決)  ( 消費者問題   ) 2014/03/21
東京高裁平成25年6月18日
判例時報2206号91頁,消費者法ニュース

 インターネット上で出会い系サイト(有料メール交換サイト)を営む会社が,サクラを使ってメールを送信し,利用者をサイトに誘い込んで,利用代金名下に多額の金員を詐取したとして不法行為責任が認められた事例。
 
 以下,判旨の概要を紹介します。

2 不法行為の成否

(1)
 まず,本件各相手方等からの申し出は,見も知らない控訴人に対し,指示に従えば数百万円ないし数千方円という多額の金員を供与する,面談や実験対象となってくれれば相当の対価を支払う等,あり得ない不自然な話で,そのいずれについても全く実現していないのであり,本件各相手方等がこれを実現する意思,能力を有していないことは明らかである。
(2)
 次に,本件各相手方は,控訴人に対し,

① メールの送受信に,専用回線を用いさせたり,メールアドレス,電話番号,個人の氏名を添付する必要があるなどとして,通常の送受信以外に,高額なポイントを消費させていること(はるな,舞衣,SE神谷,銀行員まゆ),

② 暗号入力操作,口座番号の入力操作等を命じ,さらに,その送受信に多大なポイントが消費されるよう際限なくその手続の繰返しを要求していること(固定資産管財人○○,SE神谷,振込依頼人○○),

③ 面会や金員の手渡しを約束してはキャンセルすることを繰り返し,極めて多数の送受信を余儀なくさせていること(エミ,恭子,奈津子,頭取婦人,IT企業取締役○○,外科医○○)


などを行わせているが,これらの指示に合理性は見いだしがたく,その目的は,いずれも控訴人にできるだけ多くのポイントを消費させ,被控訴人に対し,利用料金名下に高額の金員を支払わせることにあることは明らかである。
 
そして,高額な利用料金を支払わせることによって利せられるのは被控訴人をおいてほかにない(本件各相手方が,控訴人と同様のサイトの一般の会員であるとすれば,頻回のメールの送受信には当事者双方にとって高額の利用料金の負担義務が生じるから,当事者にとって利益はない。)。
 それにもかかわらず,本件各相手方が控訴人に利用料金を支払わせようとしている事実は,本件各相手方には利用料金の負担義務が課せられていない事実及び本件各相手方が被控訴人の利益を意図して行動している事実を推認させる。
 また,このことは,前記…の本件各サイトにおける本件各相手方以外のメール相手についても同様である。
 
したがって,控訴人が本件各サイトにおいてメール交換した本件各相手方等は,一般の会員ではなく,被控訴人が組織的に使用している者(サクラ)であるとみるほかはない。
 
前記…の事実〔控訴人代理人らによる利用体験〕もこれを裏付けているというべきである。

(3)
 以上によれば,被控訴人は,本件各サイトにおいて,サクラを使用して,かつサクラであることを秘して,資金援助や連絡先交換又は待合せ等,役務ないし利益の提供をする意思もないのに,それがあるように虚偽のメールを送信させて,それらが一定程度実現する可能性があると控訴人を誤信させ,控訴人に役務ないし利益の取得のため,送受信等を多数回繰り返させたり,上記資金援助等の目的達成のためには虚偽の暗号送信等の手続が必要であるとの虚偽の事実を申し向けてその旨控訴人を誤信させ,利用料金名下に多額の金員を支払わせた詐欺に該当するものというべきである。被控訴人は,控訴人に対する不法行為責任を免れることはできない。