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五木寛之さんの語るサブプライム  ( 弁護士の小話   経済・社会 ) 2008/12/25
五木寛之さんの新刊「人間の覚悟」(新潮新書)を読みました。
以下は,その引用です(53頁~55頁)。
「これまでもてはやされてきたアメリカ流のマネージメント手法や新しい金融工学は,本来は利益がでるはずがないところからでも,打出の小槌のように儲けをうむという幻想をつくり出しました。その意味では,まさに躁の経済の頂点という感じがします。金融工学のリーダーたちはノーベル賞を受賞し,ヘッジファンドが金融市場を席巻して,新しい未来を作りだすかのように扱われてきました。
 しかし,サブプライムローンというやりかたは,弱者から利益をしぼりだす経済学,すなわち鬱的経済学の典型だという気がします。
 結局はそれが破綻して金融システムそのものがグチャグチャになっているわけですが,そもそも無理がある住宅ローンを請け負う保証会社があり,それを格付けする会社があって,さらにリスクのある債権をミックスして新しい商品を作り,さも信用があるかのようにドレスアップして市場に流通させていたのです。
 サブプライムローンは,天才的な詐欺です。それが悪質なのは,最終的な尻ぬぐいを公的資金,つまり国民の税金でやらせることになる点です。
 それらがウイルスみたいに潜り込んだ証券や金融商品は,どれだけあるかさえ分からないと言います。単品ならば債権処理ができても,サブプライムローンはいわば複合汚染ですから「複合負債」による損失は,これくらいだとケリをつけたくても,おそらくダラダラと毎年増えていくことでしょう。」
 最近目にするサブプライムに関する種々の論説の中で,これほど易しい言葉で事象の本質らしきものを言い当て,表現したものをみたことはなかったと思います。
 サブプライムの発想は「弱い者から金をむしり取る」という発想です。私が日弁連で割賦販売法の改正運動を2年程前に取り組んだときにも,「クレジット会社のこの発想はサブプライムの発想と同じなんだ。」といろんな機会に話してきました。「サブプライムの発想は,借りたものを返そうとする人の良心なり情動なりに着目して金のない一般大衆(リテール)に高い利子でどんどん金を貸すのが一番儲かるという短期的な発想で商売をするやり方だ,このやり方は最後には必ず破綻するので,ババ抜きのゲームとなる,そのババ抜きゲームは,とんでもない商売の方法だが,貸し手も借り手もそして国民経済も国民のくらしも,最後に大変な打撃を受ける。」と,話してきました。
 商売のやり方に倫理観がない,こういうやり方,自分さえよければいいという発想のやり方では,みんなが不幸になる。儲かればそれでよいというやり方では,それが国であろうと,一企業であろうと,その参加者や周囲を不幸にする。
 公害・環境汚染とよく似ていると思います。
<平田元秀wrote>