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法曹人口制度に対する総務省勧告の反映状況についての報告(総務省)  ( 司法のあり方   法曹養成・法曹人口 ) 2014/06/12

(1) 総務省は,法曹人口の拡大及び法曹養成制度の改革に関する政策評価の勧告(平成24年4月20日勧告)に伴う政策への反映状況について,法務省及び文部科学省から回答を受け(2回目のフォローアップ)、その概要を取りまとめ,これを平成26年6月11日に公表しました。

プレスリリースは http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/85836.html

反映状況の概要報告書は http://www.soumu.go.jp/main_content/000295727.pdf

(2) このうち,法曹人口問題に関する勧告と政策への反映状況報告の骨子は次の通りです。

▼ 勧告内容<司法試験の年間合格者数に係る目標値の検討>(法務省に対して)
 司法試験の合格者数に関する年間数値目標について、これまで及び今後の弁護士の活動領域の拡大状況、法曹需要の動向、法科大学院における質の向上の状況等を踏まえつつ、速やかに検討すること。

▽ 政策への反映状況

① 司法試験の年間合格者数の数値目標(3,000人)については、法曹養成制度関係閣僚会議決定(平成25年7月16日)において、事実上撤回。
② 法務省は、内閣官房法曹養成制度改革推進室平成27年7月15日を期限として年間合格者数の数値目標の検討に関するものも含めたあるべき法曹人口について提言をするべく実施している調査等に協力

①の「3000人目標の事実上の撤回」は総務省の勧告から1年3ヶ月も遅らせた決定でした。②の「推進室設置方針」は①の方向付けにもかかわらず,司法試験合格者の数を現状よりも減らさせないためさらに2年間は時間をかせぐことを宣言したものでした。如何に,この問題については抵抗勢力(ロースクール族(法科大学院及び,日弁連法曹養成対策室,新聞社担当論説委員)の抵抗が激しいかを物語るものだと思います。

(3)上記の点に関する詳細は,次の通りです。

▼ 平成24年4月20日総務省勧告における総務省の認識は次の通り。

 法曹人口の拡大については、「司法制度改革推進計画」において、法科大学院を含む新たな法曹養成制度の整備の状況等を見定めながら、平成22年ころには司法試験の合格者数を年間3,000人程度とすることを目指すとされているが、22年の合格者数は2,133人、23年は2,069人と目標達成率は7割程度となっている。しかし、法曹に対する需要は、司法制度改革審議会意見書で予想されたほどには拡大・顕在化しておらず、法曹の利用者である国民の立場からみても、ただちに目標値を達成しなければならないほどの大きな支障は確認されていない。また、現状の2,000人程度の司法試験合格者数であっても弁護士の就職難が発生し、これによりOJTが不足し弁護士の質の低下が懸念されているが、年間合格者数の目標値についての検討はされていない。

 この認識を受けて,総務省は法曹人口問題に関し,法務省に上記(2)▼の勧告を出したのです。 

 これに対して,法務省のこの勧告に対する政策反映状況は次の通りです。これを見れば分かるとおり,実際には,「政策反映状況」ではなく,「反映しないよう最大限抵抗してきた(抵抗を受けてきた)状況」といって差し支えないものです。

▽ 総務省勧告に対する法務省の政策反映状況(法務省の回答)

 平成24年8月21日閣議決定により設置された法曹養成制度検討会議において、平成25年6月26日、意見が取りまとめられた。

 司法試験の合格者数に関する年間数値目標については、同取りまとめにおいて、質・量ともに豊かな法曹を養成するとの理念の下、全体としての法曹人口を引き続き増加させる必要があることに変わりはないとしつつも、現在の法曹養成制度を取り巻く状況に鑑みれば、現時点において、司法試験の年間合格者数を3,000人程度とすることを目指すべきとの数値目標を掲げることは、現実性を欠くとされた。

 また、今後の法曹人口の在り方については、当面、このような数値目標を立てることはせず、法曹としての質を維持することに留意しつつ、法曹有資格者の活動領域の拡大状況、法曹に対する需要、司法アクセスの進展状況、法曹養成制度の整備状況等を勘案しながら、あるべき法曹人口について提言をするべくその都度検討を行う必要があり、そのために、その時点における法曹有資格者の活動領域等の状況及び法科大学院、司法修習や弁護士に対する継続教育等の法曹養成制度の状況・規模等を踏まえ、法曹人口についての必要な調査を行うとともに、その結果を2年以内に公表するべきであり、その後も継続的に調査を実施するべきであるとされた。
 これを踏まえ、平成25年7月16日、同取りまとめを是認する内容の法曹養成制度関係閣僚会議決定がなされたことにより、司法試験の年間合格者数の数値目標は、事実上撤回された。
 政府においては、法曹の養成に関する制度の在り方について、同閣僚会議決定を踏まえ、平成25年9月17日、内閣官房長官を議長とし、関係6大臣で構成する法曹養成制度改革推進会議を開催し、また、その下で法曹養成制度改革顧問会議を開催することとして、内閣官房に置かれた法曹養成制度改革推進室において、あるべき法曹人口について提言をするべく、同顧問会議からの意見を聴きながら、27年7月15日を期限として、司法試験合格者数に関する年間数値目標の検討に関するものも含め、必要な調査等を実施しており、司法制度等を所管している法務省としては、調査等について、必要な協力をしているところである。