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クレジット会社の不適正勧誘取引への与信防止義務,過剰与信防止義務を明示した裁判例(秋田地裁平成22年9月24日)  ( 消費者問題   ) 2010/10/02
見出しの判決の報告を受けました。掲載します。


平成22年9月24日 秋田地裁民事第1部判決
事件番号 本訴平成20年(ワ)第518号損害賠償等請求事件
反訴平成21年(ワ)第364号立替金請求事件
(公刊物未掲載)



【判旨】
<1> 一連の次々販売・過量販売取引を一括として公序良俗違反無効と判断し
・不法行為賠償を認めた事例
<2> クレジット会社の信義則上の義務として不適正勧誘取引への与信防止義
務と過剰与信防止義務を明瞭に認めた重要裁判例

<2>の部分に関する判旨を以下引用します。
高松高裁平成20年1月29日判例時報2012号79頁,大阪地判平成20年4月23日判例時報2019号39頁と並び,これをさらにもう少し洗練させた判旨だと思いました。
 


4 被告オリコに対する請求について
 争点(3)イ(被告オリコの不法行為の成否)について
 
 原告は,被告オリコは,信販会社が負う加盟店の販売行為に対する調査管理義務
及び顧客に対し過剰な与信とならないよう配慮すべき過剰与信防止義務に違反し
ていると主張するので以下検討する。
 (1)
 前記認定事実(2)によれば,被告オリコは,被告千松とクレジットの提携関係を
結び,きもの熱愛会の加盟店による販売に関するクレジット契約について独占的
地位
にあったものであり,被告有坂との関係でも,その顧客のクレジット契約を
していたこと,被告有坂の展示場に従業員を派遣し,顧客がクレジットにより商
品を購入する場合には即時にクレジット契約を締結する体制を整えていたことが
認められ,被告有坂及び被告千松との間で強い提携関係にあって,被告有坂が本件
商法により販売実績を上げることによって自己も独占的に利益を図ることのでき
る地位にあり,かつ,被告有坂に不相当な販売行為があればこれを助長促進する立
にあったことが認められる。
 (2)
 また,前記認定事実を総合すると,被告オリコの従業員は,被告有坂の展示会の
際,その会揚にいたこと,原告はその雰囲気にはそぐわない高価な着物やコート,
宝石等を購入するためクレジットを組んでいること,原告のクレジット契約書に
は勤務先として年金とのみあり,その他に資産の存在をうかがわせる記載はない
こと原告がクレジット契約を作成する際, K やその他の従業員がその重要部
分の記載を代筆しており契約手続を S や K らがリードしていたことなど
の事実が認められる。
 (3)
 上記(1)及び(2)で認定した本件の事情の下においては,被告オリコは,加盟店で
ある被告有坂の販売態様等を調査し,不適切な実態がある場合には是正を求め,悪
質な場合には与信を行わないものとし,与信の実行に当たっても,消費者の支払能
力,それまでの与信の総額等を調査し,返済能力を超える与信を行わないようにす
るという義務を信義則上負っていた
ものと解すべきである。
 しかるところ,被告オリコは,まさにその不当な販売行為が行われている展示会
場に従業員を派遣し,その販売実態を容易に知り得たのに,被告有坂の販売実態等
を調査する義務を怠り,被告有坂と強い連携関係の下で,極めてずさんな与信を行
うことにより,被告有坂の不法行為を助長するとともに,自らも利益を挙げていた
ものというべきであるから,本件商法に基づく本件各売買契約にっいて,被告有坂
及び同千松と共同して不法行為を行っていたものといえる。
 (4)
 よって,被告オリコは,原告が本件各立替払契約に基づいて支払った484万5887
円について,被告有坂及び同千松と連帯して損害賠償義務を負う。