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姫路の「FM-GENKI」に出演(”適格消費者団体”の活動紹介)  ( 消費者問題   ) 2014/01/16
昨年12月27日,姫路の「FM-GENKI」の10分番組に出演しました。
兵庫県中播磨県民局提供のコーナーで,「適格消費者団体の活動紹介」をして参りました。
丁度,短くよくまとまっていると思いますので,ブログにも掲げておきます。


出演:平田 元秀(特定非営利活動法人 ひょうご 消費者ネット 理事)
P) さっそくですが,「適格消費者団体」ってなんでしょう。
A) 消費者団体というと,県の消費者団体連絡会とか,連合婦人会とかをイメージしますね。      適格消費者団体というのは,これとは少し違って,平成17年に法律で制度ができた,まだ新しいものです。
        ところで,池田さんは,「消費者契約法」という法律をご存じですか。
P) いえ,聞いたことないです。
A) この法律は,事業者が契約を勧誘するときに,嘘を言って契約させるとか,「確実に儲かるからといって契約させる,というような適切でない行為があったときには,契約を取り消せるとしています。それから,契約書の中で,消費者の権利を不当に害する条項がある場合,例えば,法外なキャンセル料を請求できるというような条項があったときには,その部分は無効ですよ,と定めているんです。
 例えば,スポーツクラブの会員契約でね。「一旦納入した会費は,どんな理由があれ,これを返還しない」という条項があったりします。こういうのは,不当条項の典型なんですけれども,これに気がついた人が,一人で事業者を相手に,こうした契約条項はおかしいから改めなさい,といったりするのは,ちょっと難しいですよね。
P) そうですね。それは,よく分からないですし,そこまではちょっと…。
A) でも,それでは,結局は,みなさん,泣き寝入りになってしまいます。そういうときに,もし,消費者の味方の消費者団体がいてくれて,これは消費者契約法に違反するから改めなさい,と代わりに言ってくれるとすると,これは助かりますね。
P) そうですね。それは,助かります。
A) この,法律の基準に反する不当な条項や不当な勧誘は改めなさいということをいえる権限を,法律上は「差し止め請求権」というんですが,消費者団体であれば,どこでも,こういう差止請求ができるということになると,問題も出てくるかもしれないですね。
 そこで,権限を与えてもいい,しっかりとした消費者団体かどうかを確かめるために,内閣総理大臣の認定をパスさせることにしたんです。
 その認定を受けた団体が「適格消費者団体」と呼ばれているんですよ。
P) なるほど。今は,どの位の数の団体があるんですか。
A) 全国的には,東京,大阪,京都,広島,北海道などの都道府県で合計11団体が適格認定を受けて活動しています。
 兵庫県では,「ひょうご消費者ネット」が,5年前の平成20年に適格認定を受けました。
P) 適格消費者団体には,差し止め請求権という権限が法律で与えられているということですが,それはどういうものですか。
A) 申込金は一切返金しないといった不当な契約条項が入った契約書を用いて,営業をしている場合,その事業者に対しては,その条項を直しなさいと請求できます。
 景品表示や食品表示に関しても,法律の基準に違反して著しく事実と異なる表示を行った場合には,それをやめて正しいものにするよう,請求できるんです。請求しても,事業者との話し合いがまとまらないときには,裁判を起こすことができるんですよ。
P) 食品表示といえば,今年は,有名ホテルのレストランでのメニュー表示が問題になりましたね。こうしたことも取り上げることができるんでしょうか。
A) そうですね。大阪の「新阪急ホテル」の「芝エビ」・「バナメイエビ」問題。この問題で私もはじめてバナメイエビというエビの名前を覚えましたが,話題になりましたね。大阪の「リッツ・カールトン」でも,「自家製パン」とあるのに,他社製のパンだったそうですし,京都のあの「ウェスティン都(みやこ)ホテル」でも,牛脂注入の加工肉が「ビーフステーキ」になっていたりしたようですね。こうしたことは,景品表示法違反にあたるということで,今月19日,消費者庁は,「阪急阪神ホテルズ」などに対して,措置命令を出しました。
  適格消費者団体も,景品表示法を扱う権限があるので,こうしたことについて,是正するよう請求することができるんです。
P) 問題のある商売の方法を変えてもらうことはできるみたいですが,そういう商売の方法で被害を受けた方のために,損害賠償を請求することはできないのですか。
A) 消費者被害の経済的な賠償を求める権限は,これまで適格消費者団体には与えられてきませんでした。ただし,これについても,この前の国会で,集団的消費者被害のための民事裁判特例法が,今月4日に成立しました。これによって,適格消費者団体の中でもさらに絞り込まれた団体が,消費者のための集団訴訟を行い,賠償を求めることもできるという制度が作られました。これはこれから時間をかけて,3年後に実施されます。
   
P) 今の実際の活動内容としては,どんなことがありますか。
A) 差し止め請求の関係で言いますと,大手英会話学校,予備校,不動産会社,通信会社,有料老人ホームなどが用いている契約条項の中で,特に高額なキャンセル料を取ったりする条項や 関連する広告の是正を求める例が目立っていますね。
  例えば,東京での例ですが,大手家電量販店のチラシ広告で,パソコンを「100円」などと格安で購入できるという点だけが掲載されているんですけれども,実際にお店に行ってみると,モバイル会社の通信プランがセットになっていて,その月額料金が月何千円もかかる。特に,そのモバイル契約を中途解約したときには,何万円ものキャンセル料がかかるといったことがありました。こうしたことについて,広告やお店の中での表示方法を直してもらった例があります。
  ひょうご消費者ネットでも,資格試験の予備校の契約条項を是正する活動などで実際の成果を上げてきているんですよ。
  こうした活動以外にも,ひょうご消費者ネットでは,シンポジウムや学習会を定期的におこなて,消費者被害を予防するための啓発活動も活発にやっています。
P) 適格消費者団体の活動はどのようにして支えられているんですか。
A)  地域の個人会員,団体会員の入会金と年会費によって支えられています。運営は,消費生活相談員,弁護士,司法書士,学者などのボランティアによって支えられています。
P) まだまだ適格消費者団体の活動が知られていませんね。今後,さらにいろいろと権限も増えてくるということですが,これからの課題は。
A) まずは,おっしゃるとおりで,知られていないことが問題です。
   知られなければ,事業者に関する噂や苦情も集まらない。どんどん知って頂いて,声をお寄せ頂くことです。
   次に,個人・団体会員の数を抜本的に増やすことです。
   運営に携わっている人たちは完全なボランティアです。ボランティアであっても,財政的基盤がないと活動はできません。雑誌やニュースによるキャンペーンも必要で,これらを支えるボランティアも,もっともっと必要です。
   こうして,消費生活センターと同様,地域で愛され,知名度もある団体に育て上げていくことがこれからの活動には必要となりますね。
以 上