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不当な取調べに対する苦情申立制度  ( 刑事弁護・刑事裁判   ) 2010/02/14

 被疑者が黙秘したり,捜査官の「作文」である供述調書に細かく異議を申し立てると,取調べが厳しくなるというのは日々弁護人が経験する事象です。この度日弁連の会報「自由と正義」の新刊61巻79頁の後藤貞人ほか論文(「取調べを受ける被疑者へのアドバイス」)を見て,警察庁や検察庁で,不当な取調に対して苦情申立制度等が導入されていることが分かりました。紹介しておきます。
 
(1)警察庁
  2008年1月 「警察捜査における取調べ適正化指針」(「指針」)を取りまとめ。
  警察が当面取り組むべき施策の柱を、
 ① 取調べに対する監督の強化、
 ② 取調べ時間の管理の厳格化、
 ③ その他適正な取調べを担保するための措置及び
 ④ 捜査に携わる者の意識向上の4点とすることを決めた。
http://www.npa.go.jp/hakusyo/h20/honbun/html/kd240000.html

 2008年4月 国家公安委員会 「被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則」(「取調べ適正化規則」)及び犯罪捜査規範の一部を改正する規則を制定。
 捜査部門以外の部門による取調監督を制度化した。

 ここでは,このうち,上記①の「取調べに対する監督の強化」について,さらに紹介します。
 
 捜査部門以外の部門による取調べに関する監督。
 警察機構全体の中でチェック機能を働かせる。
 警視庁及び県警本部の総務又は警務部門に取調べに関する監督担当者を置き、取調べに関する監督を行う。
 不適正な取調べにつながるおそれがある行為を監督対象行為とし、これを現に認めた場合には取調べを中止させるなどの措置をとる。
 具体的な監督の手続は取調べ適正化規則に規定されている。
 警察本部と警察署内の取調監督官は、取調べ室外部からの視認等により被疑者取調べの状況を確認し、現に監督対象行為が認められた場合には取調べの中止要求等の措置をとる。
 また、警察職員が受理した被疑者取調べに係る苦情の申出を集約する。
 また、警察本部長は、巡察官を指名し、取調べ室を巡察させることもできる。
 取調べ監督官、巡察官による確認の結果や苦情の申出により、監督対象行為の疑いがある場合には、警察本部に置かれる取調べ調査官が調査を実施し、監督対象行為の有無を確定することとなる。取調べに関する監督は、取調べ適正化規則に基づき21年4月から施行する。
 また、犯罪捜査規範が改正され、現在は身柄を拘束されている被疑者等の取調べを行う場合に限定されている「取調べ状況報告書」の作成について、罪種や事案の軽重を問わず、任意捜査段階の被疑者を取調べ室又はこれに準ずる場所において取り調べたときにも義務付けるなどされた。

 

監督対象行為

 取調べ適正化規則に規定されている監督対象行為は、次の7類型である。
○ やむを得ない場合を除き、身体に接触すること。
○ 直接又は間接に有形力を行使すること。
○ 殊更に不安を覚えさせ、又は困惑させるような言動をすること。
○ 一定の姿勢又は動作をとるよう不当に要求すること。
○ 便宜を供与し、又は供与することを申し出、若しくは約束すること。
○ 人の尊厳を著しく害するような言動をすること。
○ 次の場合に、警視総監、道府県警察本部長若しくは方面本部長又は警察署長の承認を受けないこと。
 ・午後十時から翌日の午前五時までの間に被疑者取調べを行うとき。
 ・一日につき八時間を超えて被疑者取調べを行うとき。