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① 不貞行為(1項1号)

1.不貞行為とは

 不貞行為とは,婚姻外の異性と自由な意思のもとに性的関係を結ぶことです。

 不貞行為は,不貞行為の相手方と合意の上であったか否かということは関係ありません。相手方と合意があった場合(いわゆる不倫行為や売春行為)も合意がない場合(強姦行為)であっても,不貞行為といえます。また,一時的なものか継続的なものかも問いません。

 なお,同性との性的関係は,不貞行為にはならず,民法770条1項5号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当たることになります。

 このように判断して離婚を認めた裁判例もあります。

 【裁判例】東京地裁 平成17年3月1日判決/平成15年(ワ)第24052号
   LLI/DB 判例秘書登載
 

 

2.宥恕(ゆうじょ)
 一方が相手方の不貞行為を知ったうえでこれを許したような場合(宥恕)には,離婚原因としての不貞行為にはならないと考えられています。もっとも宥恕がされたかどうかについては,慎重に判断しなければなりません。

【裁判例】東京高裁平成4年12月24日判決判例時報1446号65頁

【判示事項】 妻に不貞行為があったが、夫がこれを宥恕し、通常の夫婦関係に戻り、その後破綻するに至った場合に、妻の離婚請求が許されるとした事例

3.不貞行為の立証
 不貞行為の立証については,相手方が認めている場合や不貞行為の現場の写真・ビデオ等がある場合のほか,パソコンのメールの内容等により密接な交際をしていることが明らかで,性的関係への言及がある様な場合には,立証できる場合が多いと思われます。

 仮に,不貞行為の立証まではできない場合であって,そのため民法770条1項1号所定の不貞行為該当性は認められない場合でも,そこで認められる密接な交際関係が,同条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」,すなわち婚姻関係の破綻の原因及び事実として認められ,離婚請求が許される例は普通にみられます。

4.不貞行為に基づく慰謝料
 不貞行為は,離婚事由となるだけではなく,婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害したことになります。したがって,不法行為に基づく損害賠償義務(民法709条)が発生します。
 もっとも,不貞行為がされたとしても,その時点において,すでに婚姻関係が破綻していた場合には,婚姻共同生活の平和を破壊したということにはなりません。したがって,損害賠償義務も負いません。

【判 例  】最高裁(3小)平成8年3月26日判決最高裁判所民事判例集50巻4号993頁

【判示事項】 婚姻関係が既に破綻している夫婦の一方と肉体関係を持った第三者の他方配偶者に対する不法行為責任の有無

【判決要旨】 甲の配偶者乙と第三者丙が肉体関係を持った場合において、甲と乙との婚姻関係がその当時既に破綻していたときは、特段の事情のない限り、丙は、甲に対して不法行為責任を負わない。 

 不貞行為の相手方(第三者)も,不貞行為をした婚姻当事者と共同して不法行為をしたことになりますので,同じく損害賠償義務(民法709条,719条1項)を負います。