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⑤ 遺留分減殺請求が金銭請求のみとなりました。

 遺留分の考え方が基礎から改められ,遺留分権利者は,遺留分侵害者に,遺留分侵害額に相当する金銭を請求できる制度にすることになりました。経済的には遺留分権利者に有利な改正です。


  1.  判例で定まったこれまでの考え方では,遺留分減殺請求権が行使されると,当然に物権的効果が生じ,遺留分を侵害している贈与などはその侵害額の限度で効力を失い,減殺された財産はその限度で遺留分権利者のものになると解されてきました。これが立法により抜本的に改められ,遺留分減殺請求権が行使されると,遺留分侵害額に相当する金銭債権が生ずるものという制度に変更されました。
  2.  これにより,不動産について,受贈者と遺留分権者との複雑な共有関係が生じることが回避されるうえ,遺留分権が主張しやすくなります。
  3.  付け加えますと,判例では相続人に対する生計の資本としての贈与(特別受益)は,過去に遡って,遺留分を算定するための財産の価額に算入するものとされてきましたが,改正法では,相続開始前の10年間にされたものに限り,算入するものとされました。これも一般的には,通常は遺留分を主張する側に有利な改正となります。
  4.  遺留分権を強くすると,法定相続分に基づく機械的な権利主張をする側の支援に厚くなり,親が亡くなる前の段階まで親と縁が深かった(通常老後の親の面倒をよく看ていたと考えられる)相続人の支援に薄くなります。どうしてこのような結果となる立法がなされるに至ったか(どのような力が働いたか)は,正直,よく分からないところがあります。