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(4)立法趣旨に関する政府参考人の答弁

 ここで立法担当者が「報償責任に基礎を置く消費者契約法5条の媒介の法理を応用し」たということの具体的な意味内容として,政府参考人の答弁を紹介します(第169国会参院経委会議録第15号13頁・橘髙公久政府参考人の答弁)。
 橘髙政府参考人は,個別クレジット契約の取消権の趣旨について,要旨

「個別クレジット業者は契約締結業務を販売業者等に委ねており,販売業者等はクレジット業者に代わって契約締結業務を担当しつつ商品を販売しており,このような密接な取引関係にある以上,個別クレジット業者は,加盟店関係にある販売業者等による不実告知などの悪質な勧誘行為を調査する機会を当然有しているし,容易)に把握できる立場にある。(*1)

さらに,個別クレジット業者は,販売業者等に業務を一任した責任があり,またそれにより利益を享受しており,報償責任を負うべき立場にあると考えられる

 従って,販売業者等が『不当な勧誘行為』を行っている場合は,個別クレジット業者は,契約締結時にそのような事実を知っていたかどうかを問わず,既払金返還義務を負担すべきである。」

と答弁しています。個別クレジット取引に関するこの実態認識(立法事実)が,既払金返還義務規定をおいた民法的基礎となっているわけです。


(*1) この「与信業者は,…容易に把握できる立場にある」との部分は,割販法上の抗弁対抗規定の立法趣旨の延長線上にも位置付くものです。もっとも,割販法取消権の立法例が媒介の法理を基礎として位置づけられたことで,割販法上の抗弁対抗規定も,広い意味での媒介の法理(その基礎には報償責任という民法準則が内在)という民法的基礎の上にあるという風に位置づけられることになった,といっても良いと思います。