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消費者契約法改正法が6月15日公布されました。(2018/07/01)

消費者契約法平成30年改正法は,5月24日に衆議院で修正議決された後,6月8日に参議院で可決成立しました。そして6月15日に平成30年法律第54号として公布されました。施行日は公布から1年後の平成31年6月15日です。

参議院委員会の審議会の審議では付帯決議に指摘された事項が重要ですので,ここに紹介します。


(参議院 付帯決議)

平成30年6月6日

参議院消費者問題に関する特別委員会

消費者契約法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

  1.  本法第四条第三項第三号及び第四号における「社会生活上の経験が乏しい」とは、社会生活上の経験の 積み重ねが契約を締結するか否かの判断を適切に行うために必要な程度に至っていないことを意味するも のであること、社会生活上の経験が乏しいことから、過大な不安を抱いていること等の要件の解釈については、契約の目的となるもの、勧誘の態様などの事情を総合的に考慮して、契約を締結するか否かに当たって適切な判断を行うための経験が乏しいことにより、消費者が過大な不安を抱くことなどをいうものであること、高齢者であっても、本要件に該当する場合があること、霊感商法のように勧誘の態様に特殊性があり、その社会生活上の経験の積み重ねによる判断が困難な事案では高齢者でも本要件に該当し、救済され得ることを明確にするとともに、かかる法解釈について消費者、事業者及び消費生活センター等の関係機関に対し十分に周知すること。また、本法施行後三年を目途として、本規定の実効性について検証を行い、必要な措置を講ずること。
  2.  本法第四条第三項第五号における「その判断力が著しく低下している」とは、本号が不安をあおる事業者の不当な勧誘行為によって契約を締結するかどうかの合理的な判断をすることができない状態に陥った 消費者を救済する規定であることを踏まえ、本号による救済範囲が不当に狭いものとならないよう、各要件の解釈を明確にするとともに、かかる法解釈について消費者、事業者及び消費生活センター等の関係機 関に対し十分に周知すること。また、本法施行後三年を目途として、本規定の実効性について検証を行 い、必要な措置を講ずること。
  3.  法第九条第一号における「当該事業者に生ずべき平均的な損害の額」の立証に必要な資料は主として事業者が保有しており、消費者にとって当該損害額の立証が困難となっている場合が多いと考えられることから、「平均的な損害の額」の意義、「解除に伴う」などの本号の他の要件についても必要に応じて検討を加えつつ、当該損害額を法律上推定する規定の創設など消費者の立証責任の負担軽減に向け早急に検討を行い、本法成立後二年以内に必要な措置を講ずること。
  4.  高齢者、若年成人、障害者等の知識・経験・判断力の不足など消費者が合理的な判断をすることができない事情を不当に利用して、事業者が消費者を勧誘し契約を締結させた場合における消費者の取消権(いわゆるつけ込み型不当勧誘取消権の創設について、消費者委員会の答申書において喫緊の課題として付言されていたことを踏まえて早急に検討を行い、本法成立後二年以内に必要な措置を講ずること。
  5.  本法第三条第一項第二号の事業者の情報提供における考慮要素については、考慮要素と提供すべき情報の内容との関係性を明らかにした上で、年齢、生活の状況及び財産の状況についても要素とするよう検討 を行うこと。
  6.  消費者が消費者契約締結前に契約条項を認識できるよう、事業者における約款等の契約条件の事前開示の在り方について、消費者委員会の答申書において喫緊の課題として付言されていたことを踏まえた検討を行うこと。
  7.  消費者委員会消費者契約法専門調査会報告書において今後の検討課題とされた諸問題である、「消費者」概念の在り方(法第二条第一項)、断定的判断の提供(法第四条第一項第二号)、先行行為等の不利益事実の不告知(法第四条第二項)にかかる要件の在り方、威迫・執拗な勧誘等の困惑類型の追加「第三者」による不当勧誘(法第五条第一項)、法定追認の特則サルベージ条項等の不当条項の類型の追加条項使用者不利の原則抗弁権の接続複数契約の無効・取消し・解除継続的契約の任意解除権などにつき、引き続き検討を行い、本法施行後三年を目途として必要な措置を講ずること。
  8.  本法施行後五年を目途として、独立行政法人国民生活センターや地方公共団体との間で全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO―NETの活用による一層の連携を図ること等により、消費者の被害状況や社会経済情勢の変化を把握しつつ、消費者契約法の実効性をより一層高めるため、同法の見直しを含め必要な措置を講ずること。
  9.  差止請求制度及び集団的消費者被害回復制度が実効的な制度として機能するよう、適格消費者団体及び 特定適格消費者団体に対する財政支援の充実PIO―NETに係る情報の開示の範囲の拡大両制度の対象範囲を含めた制度の見直しその他必要な施策を行うこと。
  10.  特定適格消費者団体による仮差押命令申立てにおける独立行政法人国民生活センターの立担保に係る手続等について消費者裁判手続特例法の趣旨を損なうことのない運用に努めるとともに、行政が事業者の財産を保全し、消費者の被害の回復を図る制度の創設について早急に検討を行うこと。
  11.  地方消費者行政の体制の充実・強化のため恒久的な財政支援策を検討するとともに、既存の財政支 援の維持・拡充、消費者行政担当者及び消費生活相談員に対する研修の充実、消費生活相談員の処遇改善 等による人材の確保その他適切な施策を実施すること。
  12.  消費者の自立を支援し、消費者が消費者契約法をはじめとする民事ルールや消費生活センター等を活用できる実践的能力を培うため、消費生活相談員などを学校教育において積極的に活用する方策を講じつつ、すべての都道府県において充実した消費者教育を受けることができる機会を確保すること。

右決議する。