花子とアン

 大河ドラマ『軍師官兵衛』の視聴率が好調ということで,週末ともなれば姫路に多くの観光客が訪れます。私もどちらかといえば戦国好きの部類ですので,毎週日曜の夜は楽しみです。

 一方で,NHKでは,もうひとつ高視聴率を出しているドラマがあります。

 連続ドラマの『花子とアン』です。

 赤毛のアンを世に広めた翻訳者の村岡花子の半生を描いたドラマで,日本でファンの多い赤毛のアンに狙いをつけた構想は当たりだったといえるでしょう。

 私は,戦国好きであると同時に赤毛のアンのファンでもあるので,今クールは楽しみが尽きないといったところです。

 『花子とアン』のオープニングは,プリンスエドワード島を撮影したものですが,緑と赤土がきれいなコントラストを織りなしており,豊かな自然の情景がうまく取り入れられています。

 村岡本も緻密な自然描写がなされていて,想像力が掻き立てられるところなのですが,実際に見てみるとなるほどと思わされる美しさです。

 一方で,モンゴメリの見たプリンスエドワード島の自然がどのようなものであるのか,というのも気になるところです。

 普段は英語を学びたいなどと思ったりしないのですが,原作者モンゴメリの見たプリンスエドワード島の四季がどのようなものなのか,翻訳者の目を離れて見てみることができるのならば,英語を学ぶことも楽しいかも知れないとも思います。

 花子を応援し続ける両親,幼なじみの朝市との微妙な関係,親友である嘉納蓮子とのやりとりなど,色々な人間模様を,赤毛のアンのオマージュを交えながら描いており,目が離せません。

 今後は,夫となる村岡英治との関係が中心になってきて,物語も佳境に入ってくるところです。

 また,村岡本は,なぜか最後の方で訳が落ちている部分があり,その部分がかなりインパクトのある部分なので,どうしてここが落ちているのか不思議で,ドラマでそのあたりをどう扱うのか密かに楽しみだったりします。

 見どころ満載の『花子とアン』をこれからも追いかけていきたいと思います。