主権者教育についての講演
去る5月21日,加古川の加印教育会館において,明日の自由を守る若手弁護士の会兵庫(略して「あすわか兵庫」)から派遣されて,18歳選挙権と主権者教育を考えるというテーマで講演してきました。
参加者は主に教職員の方々でしたが,現役の方も退職された方も幅広く集まっていただいて,関心のあるホットなテーマであることをうかがわせました。
いきなり主権者教育といってもピンと来ない方も多いかと思います。
国民主権なんて,小学校でも習う言葉ではありますが,実感が薄い。
それは,市民革命などを経て市民の手で自由を勝ち取った欧米と,その欧米に追いつき追い越せで人権思想や憲法を支配層が持ち込んできた日本との違いも大きいと思います。
その点で,教育が果たす役割は重要であるともいえます。
昨年に出された文科省通知では,現実の政治的問題を取り扱って多角的に物事を考える能力を養うこと自体は認められています。
しかし,政治的中立性をどのように担保するか,そもそも何をもって中立と評価するのか,教育現場でも頭を悩ませる問題であると聞いています。
ヨーロッパの主権者教育などを例に挙げながら,どういう教育のあり方が考えられるのか,有意義な話し合いの場になったと思います。