為替相場の破壊的な調整リスクがある(IMF11月23日)

年始巻頭ブログににこれを掲げざるを得ないのが現実です。

<為替相場の破壊的な調整リスクがある(IMF2011年11月23日)>

IMF関係リリースは下記の通り。


IMF:日本国債利回り、突然の急上昇あり得る-悪循環に直面も
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LV5HI36JIJUQ01.html
 11月24日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)は23日にウェブサイトで公表した報告書で、日本の国債利回りが「突然急上昇」するリスクがあり、債務水準が維持不可能になる可能性があると指摘した。
 IMFは「より速いペースの成長による相殺効果がなければ、債務の動向は危険なほど悪化することがあり得る」とし、「維持可能性への信頼がいったん損なわれれば、当局は利回り上昇と市場の信頼低下という悪循環に直面する恐れがある」と説明。「金融システムの一段の脆弱(ぜいじゃく)化」についても警告した。
 さらに、日本国債の利回り急上昇は世界の資本市場からの急激な流動性引き揚げにつながり、外国為替相場の「破壊的な調整」を引き起こす可能性があるとも指摘した。IMFは財政の維持可能性への懸念が日本の国債利回りを急上昇させるリスクがあるとみている。

今日の国内市況:株式は2年8カ月ぶり安値、債券続落-円上昇
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LV5LV40D9L3501.html
 S&Pの信用アナリスト、小川隆平氏(シンガポール在勤)は24日、日本の財政健全化の取り組みについて、「何も進まなければ、どんどん状態は悪くなる」とした上で、日本国債の格付けに関して「だから確かにダウングレードに近くなるというのはそうなのかもしれない」との見方を示した。
 S&Pは今年1月、日本の外貨・自国通貨建ての長期国債格付けを最上位から3番目の「ダブルA」から、「ダブルAマイナス」に1段階格下げしたと発表。4月には震災発生を受け、格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更している。
 また、国際通貨基金(IMF)は23日にウェブサイトで公表した報告書で、日本国債の利回りが急上昇すれば、世界の資本市場から流動性が突然失われ、為替相場の「破壊的な調整」のリスクがあるとの見解を明らかにした。
 日本の国債の発行額は約692兆円,東京証券取引所の株式市場の時価総額は約250兆円(一部)。
 国債は,銀行,生保・損保,ゆうちょ,年金などの機関投資家が保有しています。
 これらの機関投資家を束ねているのは財務省です。
 国債の引受手はプライマリーディーラーに限られています。
 そのディーラーの中心には東京三菱UFJ銀行,三井住友銀行,みずほ銀行などのメガバンクや東京海上,日本生命,野村證券などの日本を代表する損保・生保・証券会社が座っています。
 国債が値崩れし国債の利回りが急上昇すると,どうなるかを十分に私たちは想像しなければなりません。