日弁連韓国調査の応援記
窒息事故が相次いだ「ミニカップ入りこんにゃくゼリー」のリスク評価について,消費者庁の方針に食品安全委員会が異議を述べています。
消費者庁は,こんにゃくゼリーについて,「餅やあめよりリスク要因が多く、業者に商品の改善を促す」との方針であるのに対し,食品安全委員会は、「餅に次いで、あめと同程度」などとの立場です。
こんにゃくゼリーの問題は,食品安全にかかる今後の消費者行政のすすめ方や,スタンスを明確にする上で試金石となっています。
こうした中,日弁連消費者委員会食品安全部会は,神山美智子弁護士(「食の安全・監視市民委員会」代表)を団長とし,学者の細川幸一教授(日本女子大)と共同する韓国視察調査を企画しました。
8月30日から3日間に渡る視察を行う日弁連調査団を応援するため,姫路の山崎省吾弁護士と一緒に訪韓をしてきました。
「オープニングギャラリー」としての参加で,中身を見ますと土日の休日を休日らしく使いましたというのが実情です…。
私にとっての最大の成果は,韓国語(朝鮮語)を,在日の方と交流しながら,勉強したくなったことでしょうか。
<8月28日>
11:00 仁川国際空港(incheon International Airport)到着。大雨。
12:00 ウエスティン朝鮮ソウルホテル (웨스틴조선호텔) 到着
20階Eラウンジで休憩後,南浦麺屋(ナンポミョノッ 남포면옥 : ソウル 市庁・光化門)で昼食。
水キムチ,冷麺,水餃子。
光化門広場で世宗大王(세종대왕、セジョンデワン)像の地下の記念館に立ち寄り。
小雨。相変わらず,散策向きではない天気。
ウエスティンのすぐそばのロッテ百貨店。免税店のある9階は
日本人であふれかえっていました。
ホテルのジム・プールで1時間半,長めの汗をかく。
景福宮近くのカンサンケジャンを食べさせる店,「クンキワチブ」で夕食。
ワタリガニの醤油漬けを「しがむ」ということをしました。
カンジャンは「醤油」、ケは「蟹」で渡り蟹のしょうゆ漬けのことだそうです。
夕食後は,ホテルまで徒歩。
途中,「伝統茶院」(전통다원)で休憩しました。
<8月29日>
さらに大雨
朝食前にジムで汗をかきました。
9:30 タクシー(ハイヤー)
国立中央博物館,サムスン美術館
新羅・百済・伽耶 の展示に特に感動しました。
4世紀頃の日本に関する歴史遺産との対比の視点から 新たな驚きがありました。
曲玉(勾玉)を用いた工芸品のところです。
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- 曲玉といえば,日本では、古墳文化、弥生後期の文化、大和朝廷の時代の文化、当時の日本人の装身具というイメージです。その曲玉を使った首飾り、冠が、真鍮の金色の様々なゴージャスな飾り付けを伴って華やかに展示されています。三韓時代の文化としてです。時代は、日本の大和朝廷時代と重なるようです。当時の三韓の人々と日本の大和朝廷時代の人々との関係や当時の南朝鮮の文化的なレベルの高さがくっきりとでていると感じました。
- もっとも、帰国後、あらためて調べますと、勾玉は、縄文時代の遺跡から出土していること、BC5千年ころから日本で作られていること、韓国で保存されているヒスイの曲玉は日本で製造されたものと見られることなどがあり,ウィキペディアでは、日本発朝鮮半島伝搬型で理解するのが正しいものとされています。
- また三韓時代の大和朝廷との関係についての,いわゆる三韓征伐の真偽の論点に関しては,4世紀後半以降の倭の朝鮮半島進出自体は歴史的事実として立証できるとするのが古代史学界の主流とされているようです。このような見方からは,日本の大和朝廷の半島進出に伴う,文化的な影響だとみるべき結果となります。しかし,それにしては,ヒスイの曲玉を用いた工芸品のできばえが実に見事です。うーん。解明しなければならない点はたくさん残っています。
12:00 ホテル1階「The Ninth Gate」でランチ
津谷弁護士(日弁連消費者委員長)到着
15:00-16:30
日弁連資料質問関係の自習
16:30-18:00
ソウル市内ジョギング(雨小降り)
光化門→景福宮→青瓦台
Cafe coin パピンス 古い韓屋に感嘆。
18:30 訪韓調査団勢揃い。
調査団団長弁護士の神山美智子さん,韓国消費者院の李種仁さん,日本女子大学の細川幸一教授,など。
会食(チャムスッコル)
西野弁護士(秋田),津谷弁護士(秋田)とミョンドンで二次会。
<オープニングGallery終了。>